第29章 Feedback フィードバック(反応)¶
これはポルノ使用者たちとの戦争ではなく、ポルノ産業の罠との戦争である、この戦争を私が仕掛けたのは、私が楽しいから、というシンプルな理由である。ポルノ使用者が、この牢獄から脱出したと、いう話を耳にするたび、私はとてつもない喜びを感じる。しかし、この喜びは、主にポルノ使用者の二つの分類によって生じる、相当な腹立ちを伴っていた。私は、前章の警告にも関わらず、やめることは簡単だと思い、再び中毒なり、その次のやめる試みにも失敗する人たちが後を絶たないことに驚かされ続けている。
それは泥沼に首まで嵌っていて、更に深く沈もうとしている人を見るようなもの。あなたは彼らを助けて引っ張り出してあげた、彼らはあなたに感謝したが六ヶ月後には同じ泥沼めがけて一直線に飛び込んでいる。やめることを簡単だと思い再開してしまうポルノ使用者たちは特別な問題を引き起こす、しかしながら、あなたが自由になったなら、どうか、どうか、お願いだから、同じ過ちを繰り返さないでほしい。彼らは、このような再開してしまう人たちは、まだ中毒であり、ドーパミンを欲しているからだと信じている。実際には、彼らは、ポルノへの恐れを失くすほどに、やめることが簡単だと思っている。彼らは考える、「偶になら自慰セッションをしてもいいんだ、例えまた中毒なってしまっても、やめることは簡単だと思うだろう」
残念ながらそうは行かない、ポルノをやめることは簡単である、だが、その依存症を制御することは不可能。ポルノをやめるのに必須なものの一つは、ポルノを使わないこと。
腹立たしいポルノ使用者の分類のもう一つは、やめる試みを余りにも怖がっている人たち、もしくは、その試みをしようとする時にとても難しいと思う人たち。主な困難さとしては以下のようなもののようだ、
失敗への恐れ。
失敗に不名誉などない、だが、試みをしないは全くの間抜けである。こう考えてみてほしい、あなたは存在しないものを恐れて身を隠している。起こりうる最悪の事態はあなたが失敗すること、その場合でも、あなたは今より悪くなることはない。成功したらどんなに素晴らしいか、考えてみてほしい。もしあなたが試みをしない場合、あなたは既に失敗を保証されている。
痛みと惨めであることへの恐怖。
これは心配いらない、考えてみてほしい:もしあなたが今後二度とポルノを見ないとして、あなたにどんな酷いことが起きるのだろうか?何も起きない、全く。もし、あなたが見た場合には、酷いことが起きるだろう、パスカルの賭けに関する記述を再読してほしい。いずれにせよ、パニックはドーパミンによって引き起こされ、すぐに消え去るだろう。最大の恩恵はその恐怖を取り除くこと。あなたは、本当に、ポルノ使用者は、弱々しい挿入、不安定なセックスの出来、もしくは、彼らがポルノから得る幻の快楽、の覚悟ができていたと考えているのか?もし、あなたが突然の恐怖のパニックに襲われた場合は、深呼吸が役に立つ。もしあなたが他の人たちといて、彼らがあなたをガッカリさせる場合は、その場から逃げて、ガレージか、無人の職場か、どこかへ行こう。
泣きたい時は、恥ずかしがる必要はない。泣くことは自然な緊張解消法である。よい泣き方をした後で、気分が良くならなかった者など存在しない。我々が、若い世代の男性にする酷いことの一つは、彼らを泣かないように条件付けしてしまうこと。彼らが泣かないように抗って、歯軋りしている場面を目にするだろう。我々は感情を見せないようにと自分に言い聞かせるが、感情を内側で封じてしまうという意味ではない。悲鳴を上げて、叫んで、癇癪を爆発させろ。何かを蹴り飛ばせ。自分の葛藤を、負けられないボクシングの試合と考えろ。誰も時間は止められない、過ぎゆく瞬間ごとに、小さな怪物は死にゆく。自分の不可避の勝利を楽しめ。
指示に従わない。
信じられないことに、ポルノ使用者の何人かは、この手段がうまく行かなかったという。彼らは続けて詳述する、指示を一つどころか、実質、全部無視していたことを。これらは、わかりやすいように、この章の最後にチェックリストととしてまとめた。
指示を誤解している。
この主な問題は、以下のようだ:
「私はポルノのことを考えないようにはできない」
もちろんそうだろう。もし、それしようとすると、あなたは恐怖症を作り出し、惨めになる。夜に寝る時に、寝ようとすればするほど、余計に眠れなくなるようなもの。あなたが生活の90%でポルノについて考えていても構わない、大事なのは、どう考えているか。もし、あなたが、「ああ、ポルノが見たい」、もしくは、「いつになったら自分は自由になるんだ?」、と考えているなら、あなたは惨めになるだろう。そうではなく「やったー!俺は自由だ!」と考えるなら、あなたは幸せでいるだろう。
「いつになったらポルノの小さな怪物は死ぬんだ?」
ドーパミンの激流はとても速やかにあなたの体から消え去る、だが、いつ、あなたの体が微かなドーパミン禁断症状の物理的な感覚に苦しまなくなるのか、は知ることはできない。その空虚で落ち着かない感覚は、通常の空腹感や抑うつやストレスと同一である。ポルノはそれを増幅しているだけ。ゆえに、意志の力を用いる手段を使ってやめたポルノ使用者は、体がドーパミン禁断症状に苦しまなくなった後でも、自分がそれを断ち切ったのかどうかはっきりとは確信が持てない。もし、通常の空腹感、もしくは、ストレスを受けても、彼らの脳は彼らに、これは自分の権利である自慰セッションを行う正当な理由である、と告げる。要点は、あなたはこの欲求が去るまで待つ必要はないということ、それは我々がそこにあると気付かないほどに微かなもので、ただ何かを欲しがっている感覚として知覚する。あなたは、歯医者で治療後帰るのに、顎の痛みが消えるまで待ちますか?もちろん、待たない、生活を続ける。あなたの顎はまだ痛むが、あなたは喜んでいる。
禁断症状が消えるまで待たないでほしい、なぜなら、あなたは、常に、「どれだけかかるんだ?以前と感覚に違いは全くないが、自分は本当に自由なのか?」と自問することで疑念を生じさせる。恐怖が禁断症状発作の実体であり、ゆえに、やめた後に生活が良くなることを待つのは疑いを作り出す。禁断症状は、あなたがそれを恐れない限り、感知できないものである、神経学的な急速な改善は、ゆっくりとしたものであり、あなたが感覚の変化を待っている場合、何も起こっていないと感じ、疑念を生じる。
「”天啓の瞬間”がまだ来ない」
あなたがこれを待っている場合、あなたはまた別の恐怖症を発生させている、私は以前、意志の力を使う手段で、三週間ポルノの使用をやめていたことがあった。旧友と話をして、彼は私にうまく行っているかと聞いた。「三週間、生き延びたよ」、と私は答えた。彼は問い質して「三週間生き延びたとはどういう意味だ?」、私はわかりやすいように「私は三週間ポルノ無しで過ごしたよ」。彼は言った、「お前は一体何がしたいんだ?残りの人生を、生き延びたいのか?お前は何を待っているんだ?もうお前は成し遂げている。お前は非ポルノ使用者だ。」
私は思った「彼は正しい、一体私は何を待っているんだ?」。残念ながら、この罠の理解の欠如により、私はすぐに元に戻ってしまったが、要点は記された。ブラウザを閉じた時、あなたは非ポルノ使用者になる。重要なことは、その始まりから幸せな非ポルノ使用者であること。
「私はまだポルノを切望している」
ならば、あなたは非常に間抜けである。どうして非ポルノ使用者になりたいと言ったその後でポルノが見たいと言うのか?これは矛盾である。あなたがポルノを見たいということは、あなたはポルノ使用者になりたいと言うこと。非ポルノ使用者は、あんな胸糞悪い動画サイトを見たいとは思わない。あなたは、既に、何者になりたいのか知っている、自分を罰するのは止めるんだ。
「私は人生をやめた」
なぜ?あなたがすべきことは、自分を殺すことをやめ、自分のエネルギーを高めることだけ。あなたが生きることをやめる必要は少しもない。それはとても単純なことで、数日間あなたは、生活の中で、微かなトラウマを持つだろう、と、それだけのこと。あなたの身体は、ドーパミンの奔流を求めるほとんど感知できない程度の禁断症状による問題を受ける。では、これを覚えておいてほしい:あなたはそれまでの自分より悪くなってはいない。これはあなたがこれまでの人生でずっと苦しんできたものだ、あなたが教会やスーパーマーケットや図書館で寝てしまうたびに。あなたがポルノ使用者である間は気にならないように見えるが、あなたがポルノをやめないなら、残りの人生の間このストレスに苦しみ続けることになる。
ポルノとオーガズムは機会を作らない、あなたから奪う。あなたの体がドーパミンを渇望している時であっても、食事や社交の機会は素晴らしいものだ。人生は素晴らしい、社交の場に出かけよう、たとえ、裸のダンサーがそこにいたとしても。覚えておいてほしい、あなたは困窮してはいない、困窮しているのは彼らである。彼らは誰もが皆、あなたの立場になりたい、もし彼らが知ってさえいれば。プリマドンナ(舞台の主役)であること、注目の的であることを楽しんで。ポルノをやめることは、素晴らしい話の種になるだろう、彼らにはできない密かな喜びを楽しもう。あなたの友人や仲間は、以前は恥ずかしがり疲れた見た目だったあなたが、今や幸せで元気なのを見て驚くだろう。あなたは、この始まりからすぐに人生を楽しむことになるだろう、パーティーでナンパ師のことを羨む必要はない、もし、彼らが知ってさえいれば、彼らがあなたを羨むだろう。
「私は惨めでイライラしている」
これは指示に従うことの失敗である。どの指示に従えていないのか見つけよう。ある人たちは書いてあることを全て理解して信じているのに、破滅と絶望を感じながら始める、まるで何か酷いことが起こるかのように。あなたは自分がやりたいことをしているだけでなく、地上の全てのポルノ使用者がやりたいことをしている。ポルノをやめるための手段が何であれ、元ポルノ使用者たちはある特定の心構えを達成しようとしている、ゆえに、全てのポルノに関係する思考は、「やったー!私は自由だ!」によって中断される。もしこれがあなたの目標なら、なぜ待つ?この心構えを持って始めればよい、そして絶対にその心構えを失わないこと、それに代わるものはない。
「一週間/一ヶ月/六ヶ月はよかったが、また罠に戻ってしまった」
覚えておいてほしい、恐怖とは禁断症状発作そのものである。禁断症状発作に屈すると、さらなる恐怖を生み出すことになる、弱った小さな怪物に餌をやることになり、非ポルノ使用者を怖がらせ、自分たちは一生中毒なのだ、と考えさせることに成功させてしまう。実際、彼らの洗脳の概念化は変化していない、だが、彼らはその思考過程にドーパミンを与えた。これは定義上は、前向きに倒れることだが、指示に従うことの失敗である。どの指示に従えていないのか理解し、リジョイス(rejoice、歓喜)しよう。
The Checklist チェックリスト¶
あなたが以下の指示に従うなら、あなたが失敗することはない:
1.自分は二度と絶対にオンラインのハーレムを見に行くことも、静的な写真で合意することも、エロティックな画像や超自然的な刺激を含む何かで和解することもない、と誓願すること。そして自分の誓いを固持する。
2.次のことを自分の思考の中ではっきりさせる:あきらめるものは何もない。これは、あなたが非PMO者として状態がよくなるという意味ではない(あなたは、このことについて、ここまでで理解してきた);また、なぜ自分はPMOをするのかという理性的な理由はないにせよ、あなたはそれによって喜びや支えを得ている、でなければあなたはそれをしないだろう、という意味でもない。この意味は、PMOをすることに本当の喜びや支えはないということ。それはただの幻である、壁に自分の頭を叩きつけ、それを止めた時に喜びを得るようなものである。
3.慢性のPMO者、などというものは存在しない。あなたは、この巧妙な罠に落ちた数億人のうちの一人に過ぎない。自分は脱出できないと考えていた数百万人の元PMO者のように、あなたは脱出した。
4.人生のどんな時でもいい、もし、あなたがPMO行為の利点と欠点を秤にかけたとしたら、結論は常に「こんなことをするのはやめろ。愚か者が!」となる。どんなものでもこの結論は変えられない。この結論は、常に、こうだったし、これからもこのままである。自分が知っていることを正しい決断であるとしたんだ、疑うことで自分を拷問してはいけない、絶対に。パスカルの賭けは、PMOにも完璧に適用される、損失の可能性がなく、利益の可能性と、損失を避ける可能性は高い。
5.ポルノのことを考えないようにしてはいけない、もしくは、自分はポルノのことを常に考えているということを心配するのもいけない。今日でも明日でもあなたの残りの人生においてでも、ポルノのことを考える時は常に、「YIPPEE(イピー、やったー)!私は非PMO者だー!」と考える。
6.どんな代用も使ってはいけない。寝る時に、自分のそばにノートパソコンを置くことで自分に挑戦するのもいけない。演劇や映画や雑誌は避けてはいけない。自分のライフスタイルを、自分がポルノを止めたからというだけの理由で、変化させてはいけない。あなたが上記の指示に従うなら、あなたはすぐに「天啓の瞬間」を体験するだろう、だが:
7.「天啓の瞬間」が訪れるのを待ってはいけない。ただ、人生を続け、良い時は楽しみ、悪い時は対処する。その瞬間が来れば、あなたはすぐにわかるだろう。